SCENIC GUIDE

レーティッシュ鉄道の絶景
世界一美しい車窓と見どころガイド

橋・氷河湖・氷河——車窓に流れるアルプスの名場面

※記事内の画像はイメージです

「世界一美しい鉄道旅」——レーティッシュ鉄道を調べていると、必ずといっていいほどこの言葉に出会います。テレビの旅番組でも、雪の谷を渡る真っ赤な列車の映像がよく流れますよね。ただ景色がきれいなだけで、そんなに言われるものだろうか?と気になって、車窓のどこにどんな絶景が待っているのかを徹底的に調べてみました。

結論から言うと、この鉄道の車窓は「変化量」がとにかく大きいんです。氷河のそばから南の谷まで、たった1本の列車で景色がまるごと入れ替わる。今回はその見どころを、私OWT編集部が名場面ごとに整理してみました。

I. 車窓の絶景ベスト

高地のターコイズ色の氷河湖ラーゴビアンコのほとりを走るレーティッシュ鉄道と雪山が映える鮮やかな車窓の絶景
高地の氷河湖ラーゴ・ビアンコ。青い水と雪山のコントラストが見どころ。※イメージ

1. ランドヴァッサー橋

まず外せないのが、アルブラ線を象徴するランドヴァッサー橋。高さ65m・長さ136mの石造アーチ橋で、列車がカーブを描きながら渡り、そのまま断崖のトンネルへ吸い込まれていきます。橋・列車・岩壁が一枚の絵になる、この路線でいちばん有名な名場面です。

2. ラーゴ・ビアンコと高地の湖

ベルニナ線が最高地点へ近づくと、ラーゴ・ビアンコ(白い湖)が広がります。標高2,200m級の氷河湖で、周囲の雪山と青い水面のコントラストは、まさに「天空の湖」。晴れた日には湖面に山が映り込み、車窓いっぱいが絵はがきのようになります。

3. モルテラッチュ氷河

ベルニナ線では、車窓からモルテラッチュ氷河を望めます。列車に乗ったまま本物の氷河をこれほど間近に見られる路線は、そう多くありません。氷河のそばを走り抜ける区間は、この旅の「高さ」を実感できる瞬間です。

4. ブルージオのループ橋

南へ下る途中に現れるのが、ブルージオの円形ループ橋。線路が360度ぐるっと回り込みながら高度を下げていく、世界でも珍しい景観です。列車が自分の走ってきた線路の上を越えていく——その不思議な光景も、この路線ならではの見どころです。

II. どこで見える?車窓の楽しみ方

絶景を逃さないために、車窓のどのあたりで何が見えるかをざっくり押さえておきましょう。

アルブラ線(北側) ランドヴァッサー橋・らせんトンネル。山あいの深い谷の風景
ベルニナ線 最高地点付近 ラーゴ・ビアンコ・モルテラッチュ氷河。氷河と高地の湖
ベルニナ線 南側 ブルージオのループ橋。ヤシの見える南の谷へ一気に下る

ポイントは、氷河のそばから、ヤシの木が見える町まで、同じ列車で一気に景色が変わること。北から南へ抜けると、アルプスの冬から地中海的な南欧の空気まで、車窓だけで旅した気分になれます。パノラマ車両なら大きな窓で見渡せますが、地域列車でも同じ景色は楽しめます。窓を開けて写真を撮りたいなら、地域列車のほうが自由がきくこともありますよ。

III. 氷河特急との絶景くらべ

断崖のトンネルへ吸い込まれる列車を望むランドヴァッサー橋の定番撮影地から見たレーティッシュ鉄道の絶景
定番の名場面、ランドヴァッサー橋。※イメージ

スイスの絶景列車といえば、氷河特急(グレッシャー・エクスプレス)も有名ですね。どちらも同じレーティッシュ鉄道の路線を一部通りますが、絶景の「味」が少し違います。

ベルニナ急行 世界遺産区間の核心を濃く体験。氷河湖・氷河・ループ橋が凝縮
氷河特急 ツェルマット〜サンモリッツを約8時間で横断。スイスの名所を長大スケールで

「世界遺産の絶景をぎゅっと味わう」ならベルニナ急行、「スイスを丸ごと横断する旅」なら氷河特急。どちらも赤い列車と山岳景観の組み合わせは共通で、写真映えは折り紙つきです。

自由研究コーナー

「世界一美しい」と呼ばれる理由を、学年別に考えてみましょう。

小学生向け:どうしてそんなにきれいなの?

Q. 車窓の景色って、ずっと同じじゃないの?
A. ちがうんです。氷河の近くから、ヤシの木が見える町まで、同じ列車に乗っているのに景色がどんどん変わります。だから見ていて飽きないんですね。

Q. なんで赤い列車なの?
A. 雪や緑の中で赤はとても目立つ色。だから写真に撮ると、真っ赤な列車が景色の主役になってすごくきれいに見えるんです。

中学生向け:橋も景色の一部?

Q. ランドヴァッサー橋はなぜ絵になるの?
A. 橋を渡った先がすぐ断崖のトンネルになっていて、列車・橋・岩壁が一枚につながって見えるからです。人が造った橋なのに、自然の景色の一部みたいに溶け込んでいます。

Q. ブルージオのループ橋は何がすごいの?
A. 線路がぐるっと1周まわって、円を描きながら少しずつ高さを変えていきます。高い所から低い所へ、坂を急にしすぎず安全に下るための工夫が、そのまま珍しい景色になっているんです。

高校生向け:「美しさ」の正体を考える

Q. なぜ「世界一美しい鉄道旅」と呼ばれるのだろう?
A. 理由は3つ考えられます。①景色の変化量が大きい、②橋やトンネルなどの構造物そのものが絵になる、③「見せるため」ではなく「使うため」に造られた実用の鉄道であること。実用性が美しさに転化しているのがポイントです。

Q. 発展学習:あなたが「美しい」と感じる風景を分析してみよう。
A. 自分の好きな風景写真を1枚選び、色・形・人工物と自然のバランスなど「なぜ美しいと感じるか」を言葉にしてみると、レーティッシュ鉄道の魅力の理由も見えてきます。

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